遺産のアパートの評価額について納得できない。
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不動産相続Q&A
まず、どの評価方法を用いて評価しているのかを確認します。
評価方法
① 固定資産評価
② 相続税申告上の評価
③ 時価(市場価格)
遺産分割を考える上で基準となる評価方法は③の時価(市場価格)です。
③の市場価格を知るために、一般的にはまず不動産業者に査定してもらうことが多いです。しかし、その査定額の正確性には疑義がある場合がありますので、きちんとチェックする必要があります。(不動産業者は、依頼者に有利に高く査定したり、安く査定したりすることが可能です)
遺産のアパートの評価額に争いがある場合だと、居住用不動産なのに収益不動産として計算している、収益不動産なのに収益不動産として計算している、土地の評価額が相場よりも高いまたは安い等が理由となって相場からずれた評価額になっている可能性があります。まずは、そのあたりをチェックしてみましょう。
おかしな点が見つかった場合には、その点を指摘して金額の訂正を求めることもできるかと思います。
このような話し合いを継続しても、価格の合意がとれない場合には、不動産鑑定士による鑑定による方法も考えられます。もっとも、不動産鑑定士に鑑定を依頼する場合には、相当の費用がかかりますので、鑑定を経た価格に異論を唱えないという合意は必要かと思います。
協議でまとまらない場合には、遺産分割調停を申し立てることになりますが、調停の中で裁判所の選任した不動産鑑定士による鑑定をして裁判所が判断することもあります。